第5回 : Q&A
このコラムでは、ハワイへの進出、又はハワイでの起業に際して必要となる「拠点」、不動産用語では「箱」などとも呼びますが、「大事な自分の城」となります。その選定、確保、開業まで不動産屋の視点と言葉でアドバイスします。
アロハ~、スターツハワイの池田多聞です。今回はハワイ不動産「Q&A」をお届けします。まず僕がかかわるハワイ不動産事業にも大きく影響する為替についてですが、僕はUS$1=100円が基本だと思います。一番計算し易いし、アメリカのFDIC(銀行破綻時の個人預金保証システム:保証金は10万ドル)を真似て、確か日本にも1,000万円保証システムなどがあるかと思いますが、それもUS$1=100円の換算です。数年前、US$1=70円台になった頃、日本からの不動産投資が過熱し、その後、US$1=120円台となって僕の周りの皆さんはブツブツ文句を言っていましたが、現在、またUS$1=100円に近づきつつあり、日本人によるハワイ不動産の購買意欲はとても上がっています。これは僕の得意分野である商業不動産に関しても同様な状況で、今回はより実践的なアドバイスをということで、皆さんから頂いた商業不動産にかかわる質問に回答いたします。
Q1. 今後ビジネスを始める場合の一押しエリアはどこですか? |
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A1.ビジネスのカテゴリーごとにお勧めエリアをご紹介します。
1:飲食の場合 2:オフィスの場合 3:アパレルの場合 |
Q2. モノレールが走った場合の不動産への影響はあるのでしょうか。 |
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A2.
既に問題山積で本当にアラモアナまで到達するのか疑問ですが、僕の倉庫系クライアントのいるワイパフなどに赴くと、それなりに工事が進んでいるのでPoint of No Return(後戻りはできない)を過ぎてしまったと実感しています(でも直接恩恵を受けないであろうワイキキやハワイカイ、ノースの人にとっては、オアフ島一律の形でGETが0.5%上乗せされて徴収されることになります。また今年に入って工費増加で、その上乗せ徴収期間が当初のそれより、さらに何年も延長させられるので、私見では反対です)。でも、このモノレール事業でハワイには珍しい現象が起きました。将来の駅建設予定ポイントから一定半径地域の用途規制を緩和させるという市議会の条例案が可決されたのです。よって従来の規制より高く、容積率も多いプロジェクトが建てられるようになりました。これはワイキキではNGで、建て直しの場合、より厳しい現在の用途規制が適用され、容積率が制限されるため、作れる客室が減ってしまうという問題がありました。過去にシェラトンモアナサーフライダーが立て替えを諦め、許可上改修とした場合と180度異なります。 そしてこの開発気運の中、気をつけなくてはならないのは、ビルが取り壊される可能性がある地域の物件です。商業リースに記載するDevelopment ClouseやDemolition Clouse(開発条項)を知らないか、もしくは意図的に説明しないという不動産Agentがたくさんいるので気をつけて下さい。僕は全て開示して説明します。具体的にはアラモアナセンター近くのカピオラニ通り沿い、ケアモク通りが要注意です。実際、いくつかの日系レストランが問題を抱えています。開発条項は、リース期間中でも家主からの一方的通知で、一定の条件の元、ビルを壊せるというものです。テナントさんとしては開業したビジネスを失い、かけた改修費の償却期間が狂ってしまうことになります。 |
Q3. 短期間でロケーションの良し悪しを見分けるコツはありますか。 |
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A3.
ワイキキ以外の場所は駐車場が充分あるか、近隣またはそのプロジェクトに良いアンカーテナントがいるかが重要です。僕のクライアントは、実際の人の流れがどうなのかをほぼ1日、候補物件に張り付いて最終判断される方が多いです。大きな投資をされるので、当然なプロセスかと考えますし、僕もそれを推奨します。 |