国際電話会社接続番号 (001,0041,010など)-1-808-947-2280 マイラインの「国際通話」区分を登録されている方は、 国際電話会社接続番号のダイヤルは不要です。

第12回 : 2017年の展望

このコラムでは、ハワイへの進出、又はハワイでの起業に際して必要となる「拠点」、不動産用語では「箱」などとも呼びますが、「大事な自分の城」となります。その選定、確保、開業まで不動産屋の視点と言葉でアドバイスします。

アロハ~。スターツハワイの池田多聞です。トランプ次期大統領の就任準備が着々と進んでいますが、まさに“Yes, we can!"ですね。僕はオバマ大統領が好きでしたけど、ラストベルトにいる“Poor White(可哀想な白人)"はトランプに劇的な変化を求めたのだと思います。アメリカ全体が変わるという報道がありますが、ことハワイおいては、あまり関係ないと思います。なぜならハワイは、日本を筆頭としたアジアンマーケットと同様に“Poor White"とは無縁のアメリカの勝ち組みが訪れる、また投資をする場だと考えるからです。そういう意味では2017年も見通しは明るいですね。僕のところにくる出店のお問い合わせの内容は、大きいところではゴルフ場やホテルの買収案件模索など、去年の末よりもっと活発になっている印象です。日本は世帯所得で見る頭数では、数十年前の「すり鉢型」から、貧富の差が広がった極端な先細り三角形を形成していますが、ハワイに投資、または事業進出される方達は、その三角形の上の方に位置しているので勢いがあるし、ブイブイ言わせている感じです。正直こうした二極化した日本の状況は僕的には好ましくなく「安倍さん何とかしろよ」と言いたいですが、ここハワイで不動産ビジネスを展開している者としては、80年代後半のバブルを彷彿させる勢いのある方が増えているのも事実です。

見通し明るいハワイの2017年

クライアントさん紹介
チェリーカンパニー新倉庫にて

ただし、今ハワイに投資または事業進出される方達は、一昔前に比べ、すごく洗練されている印象です。そしてそれらの顧客に対応する僕達不動産屋のレベルも、以前よりもちろん向上しています。昔話になりますが、僕がANA Real Estate Hawaii, Inc.の責任者として日本の全日空ビルディング株式会社(本社)に在籍していた頃のことです。当時、ダイアモンドヘッド下の住宅を購入したクライアントが債務不履行になったので調べて欲しいと日本の銀行経由で、本社より投資対象物件に対しての調査依頼がありました。早速Public Record Dataを入手し、誰が何年前にいくらで当該物件を購入したかを確認したところ、前所有者が購入価格10億円以下で取得した物件を、本社クライアントがその数年後になんと23億円で購入したことが判明しました。その間に入ったAgentも名前を聞いたことのない、おそらく旦那さんがアメリカ人で、何となく不動産Sales Personライセンスを取得した中年の日本人女性だったと思います。何が言いたいのかというと、20年前はこのような事が多々あったようなのですが、日本からのクライアントと彼らに対応する僕ら不動産屋が成熟した現在、まともなAgentを身内につければ、このような事は起こらないはずです。

日本企業がハワイで成功を狙える分野

今後、見通しが明るい分野を具体的に挙げるとすると、世界的に認識が高まりハワイにも熱狂的な信者がいる「日本食関係のビジネス」そして「日本アニメやコスプレビジネス」でしょうか。日本食に関しては、やはり寿司、ラーメン、最近はうどん、居酒屋、神戸ビーフもアメリカのAgentに普通に通じる言葉となってきています。またその高級化にもビックリします。ラーメンは一杯15ドル超えが当たり前、チップを含むと20ドルです。僕のクライアントにも、寿司屋やステーキハウスで、客単価250ドル超えの設定で成功されている方もいます。「日本アニメやコスプレビジネス」については、僕のクラアイントさんとの関連は今のところありませんが、毎年数回行なわれるハワイコンベンションセンターでのコスプレイベントには、アジア系、白人、ポリネシアン系のローカルが大挙して押し寄せ、まさしく秋葉原状態です。またアニメとは少し異なりますが、Hello Kittyなどのサンリオ系キャラも相変わらずの人気で、日本企業がハワイでの成功を狙える分野かと思います。ちなみに2016年を象徴する漢字が「金」となりました。おそらくリオ五輪の金メダル=一番のイメージなのでしょうね。ハワイは日本人が観光やビジネスも含め訪れたい場所のやはり一番だと思います。僕的には2017年もすごく明るいハワイしかイメージが湧きません。

最後に

2016年1月からスタートして1年間、好きな事を書いてきましたが、今回で最後です。僕の気持ちとしては、どうせハワイに進出されるなら、いい加減な奴に騙されず、良いパートナーに恵まれて、とにかく成功して欲しいの一言です。僕は、日本、シドニー(3年)、ロサンゼルス(5年)といろいろ生活してきましたが、20年もいるハワイがやっぱり一番で大好きです。しかし60年代にハワイ人口の4割近くもいたとされる日系人の数は、高学歴、高収入を求める若い日系ジェネレーションの本土への流出で、現在2割を下回るとか…。であれば、日本の勝ち組である皆さんが、僕のように新日系一世としてハワイに住まいを構えて欲しいものです。